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2022.06.10 |

【福岡シェアオフィス】The Company DAIMYO イベントレポート

 

福岡・天神・大名のシェアオフィスといえば

The Company DAIMYO

 

 

 

2022年5月9日(月)。

福岡の中心地 天神・大名に新規オープンする

コワーキングスペース&シェアオフィス「The Company DAIMYO」

開業を翌日に控えたこの日、関係者向けに開業レセプションが開催されました。

 

2部構成となっており、第1部では報道機関向けに内覧会、

第2部では福岡のスタートアップ企業経営者を招聘したトークセッションが行われました。

 

第1部内覧会には福岡の地元メディアが多数取材に来場し、

西日本シティ銀行とThe Companyのコラボレーション店舗である本施設の注目度の高さが際立ちました。

 

 

本記事では、第2部トークセッションの様子を余すことなくお届けします。

 

 

トークセッションは2つのテーマでそれぞれ登壇者が入れ替わります。

 

テーマ①「福岡で創業する魅力」

●登壇者

株式会社オルターブース 代表取締役 小島淳氏
オングリッドホールディングス株式会社 代表取締役 森川春菜氏
株式会社gaz 代表取締役 吉岡泰之氏
株式会社Zero-Ten Park 代表取締役 榎本二郎氏
株式会社西日本シティ銀行 デジタル戦略部 部長 吉村剛氏

 

 

テーマ②「銀行に求められているスタートアップ支援」

●登壇者

イジゲングループ株式会社 代表取締役社長 鍋島佑輔氏
株式会社PECOFREE 代表取締役 川浪達雄氏
キャンプ女子株式会社 代表取締役 橋本華恋氏

株式会社西日本シティ銀行 創業カウンセラー 吉松博臣氏

 

●モデレータ

株式会社Zero-Ten Park 常務取締役 勝呂方紀氏

 

 

テーマ①「福岡で創業する魅力」

 

創業できる環境が整い、サポートが充実

 

勝呂:改めて各社の紹介から始めさせていただきます。まず小島さんからご説明いただきます。

 

小島:オルターブースの小島と申します。弊社は「つまらない世界からもっと刺激のある世界に変化させよう」というスローガンを掲げているIT企業です。僕は元々エンジニアなんですけど、なんのエンジニアリングをしているかというと、Microsoftのインフラ環境をお客様に構築したりコンサルティングをやっています。そこから全世界に200名しかいないMicrosoftのオリジナルディレクターのひとりとして活動しております。

 オルターブースは一般的なスタートアップとはちょっと違って、プロダクトだけではなくて、それを作っているスタートアップや大手の会社に対して、Microsoftの技術を使ったクラウド化のサポートをもやっているんです。ほかにも、企業のDX云々の前に、まず自分たちのITについての課題を解決しようと提案すべく、5つのフェーズに分けてサービス展開をしています。特に僕らのサービスで面白いのは「KOSMISCH」というサービスなんですけど、プログラムそのものをWeb上で解析して、コードの中に潜む問題点を出してくれる。あと、福岡のキャナルシティ、マリノアシティで展開させていただいている「FooPass」など、全方位でサービスを行なっています。

 また、最近は「ハックツさん」というハッカソンを専門にしている企業と組んで、九州、中国、四国あたりの学生向けにハッカソンを行なっています。

 

勝呂:ありがとうございます。それでは続いてオングリットホールディングス株式会社の森川さん。

 

森川:オングリットホールディングス株式会社 代表の森川と申します。弊社は2018年に100万円で起業した会社なんですが、今期の3月末で資本金2億円を超えることができました。

 

勝呂:すごい!

 

森川:ありがとうございます。弊社のビジョンは、建設業界をアップデートし、安心して暮らせる社会を作ること。ミッションは、テクノロジーを活用して世界中の方に働く機会と豊かさを提供することです。これは社員のみんなの言葉を紡いで決定しました。事業内容は、橋やトンネルの点検業務をメインにしておりまして、実際に現場で使用するロボットやAIの開発、自分たちが点検しているからこそわかる課題を解決するようなシステムを自社で開発しております。もう一つ特徴なんですが、この開発したシステムを使って、これまでは専門知識がある技術者しかできなかった業務を未経験者の方ができるような仕組みを社内で構築しまして、これを障害をお持ちの方にお願いしたり、あとは主婦の方にお願いしたりしながら雇用を生んでいます。

 

勝呂:なるほど。続いては株式会社gazの吉岡さん。

 

吉岡:gazは、Webのデザインやアプリのデザイン、ユーザーインターフェースのデザインの領域にとても強い会社です。社員は25人くらいいて、平均年齢は26歳くらい。20代中心の若い会社です。ビジョンは、人生をデザインでアップデートする。ミッションは思いをデザインで可視化する、です。デザインを通して、いろんな産業のアップデートをしたりとか、プロダクトをどんどん良くしていくっていう仕事をしています。オフィスを移転してデザイン会社っぽいオフィスに移ることができたっていうのが最近のイベントです。
事業としては、ウェブの制作事業とユーザーインターフェースの事業と、大きく2つにわかれております。

 Webに関しては、STUDIOというノーコードツールの日本のスタートアップの、日本唯一のゴールドパートナーをさせていただいています。あとはデザイニスト提供サービスを進めさせていただいております。福岡ってスタートアップの会社も多いので、そういったチームを、主にデザイン面でサポートさせていただいております。事例紹介としては、LINE Fukuokaさんと協業させていただいていて、福岡市にお住まいの方だったら見たことあるかもしれないんですけど、LINEの公式アカウントのデザインは弊社が手がけております。あとは東都ガスさんの生活に紐づくようなデザインもさせていただいております。今日触れるかもしれないですが、僕自身はgazの代表もやりながら、福岡市の市役所でも民間人材としてDXのデザイナーとして働かせていただいているのと、あんまり公に言ってないんですけど厚生労働省のデザイナーというか、技術採用としても今年度から働いています。今日は少し民間のデザインと公共のデザインを行き来している立場で、お話をさせていただければなと思っています。本日はよろしくお願いします。

 

勝呂:ありがとうございます。続いては榎本社長、お願いします。

 

榎本:Zero-Tenの榎本です。Zero-Tenは、ソフトによる街づくりをテーマに始まったイベント会社なんです。例えばソフトとはどういうものかというと、今回の天神ビジネスセンターに入るアートの選定を行って、実際にアーティストと交渉してこういう形にしてくれと言ったり、あとはさくらまつりだとか博多ライトアップウォークだとか、様々な福岡にまつわるイベントをやらせていただきました。そしてその派生のひとつで、イベントっていう短期的なものだけでなく、実際に運営していくものをやろうっていうところではじまったのがコワーキングスペースです。カラフルなオフィスが多いんですけど、テーマとして、コワーキングスペースをやるときは色を沢山使う、アートを沢山置くというのをテーマにやらせてもらっています。何故かというと、僕はスキューバやっているんですけど、海の中って底に行けば行くほど色がなくなってきて、魚がほとんど動かなくなるんですよ。深海魚とかほとんど動いてないんですね。そういう意味で、色が綺麗なところは魚がものすごい動き回っているというところから、勝手に結び付けて人間も一緒なんじゃないかということで色付きにしています。

 コワーキングスペースについては、僕らの拠点はいま現在世界に12拠点あるんですけど、マルチロケーションでどこでも使えます。また僕らの得意なことは密にテナントと話し合いをすることです。マッチングなどによって一社ではできなかったような大きなプロジェクトを達成したり、その間に入ってコーディネートやマネージメントを行っています。結構グローバルでも有名な企業が沢山入ってまして、例えば福岡にいてスタートアップを始めたばかりで繋がらないような企業も相談していただければ、バンコクに入っているので繋ぎますよ、といったことができるので、是非協力していきたいです。

 

勝呂:では、今日は3つの質問をしていきたいと思います。まず1つ目め、みなさん福岡で創業されていますが、福岡で創業する魅力とは。小島さんいかがでしょうか。

 

小島:はい。うちは資本金10万円スタートで、最近1億と少しくらいまで伸びてきたんですが、そのステップを踏むときに一番恵まれた土地が福岡だったんじゃないかなって思っています。僕なんかは創業したときには特に支援施設みたいなのは無かったんですけど、最初西日本シティ銀行でいろいろ相談させていただいて、いろんなことをやって今に至るんですよ。だからそういう場が身近にあるっていうのはいいなと。これが福岡の魅力のひとつかなと思いますね。

 

勝呂:ありがとうございます。森川さんはいかがでしょうか。

 

森川:そうですね。私は起業当初から西日本シティ銀行さんにはすごくお世話になるんですけど、起業自体は旧大名小学校のFGN(Fukuoka Growth Next。福岡のスタートアップ支援施設)でさせていただいたので、そこで横の繋がりをご紹介いただいたり、行政の取り組みを教えていただいたりっていうところがここで起業してよかったなって思う部分ですね。

 

勝呂:吉岡さんはいかがでしょう。

 

吉岡:僕もFGNで起業しているので、例えば税理士さんが在住されていたりとか弁護士さんがいらっしゃったり、そういう環境的なメリットはあると思います。あとは単純に家賃が安くてご飯が美味しいみたいなメリットもありますし、中でも僕が一番良かったなと思うのは、東京と比べると僕がやってるようなUIとかUX専門のデザイン株式会社って、福岡では無くて。東京にはGoodPatchさんをはじめ、100社くらいはあるのかなと思うんですけど福岡では1社なので、このポジションの差ってものすごい大きいと思っていて。福岡市のDXデザイナーとして全国で4人選ばれた中の1人をやらせていただいたりとか、厚生労働省の仕事受けたりとか、多分東京でやってたらできなかったんですよね。そういう有利性というか土地的なメリットを享受することができたことが福岡で創業して一番良かったところかなと思っています。

 

勝呂:ありがとうございます。榎本さんどうでしょう。

 

榎本:今言われたように、この環境が一番大きいかなと思っていますね。自然が近くにあるだとか規模感が丁度いいだとかそういったこともたくさんありますし、まさに今言われたように、例えば「The Company」って、おそらく福岡で最初のコワーキングスペースだったんですね。それで圧倒的な地位を作れたっていうのはあると思います。東京だったら埋もれてたんじゃないかと。

勝呂:ありがとうございます。銀行から見ると、吉村部長はいかがでしょうか。

吉村:皆さまご存知の通り行政のサポートは充実していますし、The Companyのようにスタートアップの方を支援する団体や施設も充実しているというのに加えて、先輩起業家の方が後輩の方をしっかり応援しているなとすごく感じます。

 

大手企業がスタートアップ企業を応援していく

 

勝呂:ありがとうございます。2つ目の質問は「スタートアップ企業が真に求めているサポートとは」。先程のお話の中でも、スタートアップが育っていく上での銀行のサポートについて触れたと思うんですけど、改めてスタートアップのみなさまからしてどんなサポートが必要なのか。またおひとりずつお伺いさせてください。小島さんいかがでしょうか。

 

小島:これは「仕事」と「お金」じゃないですかね。スタートアップはお金はVCから集めることができます。でも仕事は自力で集めないといけない。ただ、スタートアップがやってるビジネスって革新的というか先鋭的なサービスが多くて、なかなかニーズに辿り着くのに時間がかかるんですよね。だから投資を得て活動している。そこをサポートする仕組みはあっていいんじゃないかなって思ったりします。なのでお金よりも仕事がほしい。それもわがままを言うと単純な仕事じゃなくて、スタートアップのビジネスを理解した上で仕事が欲しいという、非常に面倒くさい要求があります(笑)。

 

勝呂:先程東京との対比もされていましたけど、東京だとそれはあり得るんでしょうか。

 

小島:東京はそんなことしなくてもあるんですよ。まず人口が違うじゃないですか。課題の多さも違う。だからニーズは掘れば出ると思うので、大企業がスタートアップをどんどん活用してほしいです。

 

勝呂:お金だけの話じゃなくて、仕事も、という。

 

小島:お金よりもビジネスなんじゃないですかね。お金は結構すぐ集まるので。そうじゃなくて、仕事なんですよね。

 

勝呂:森川さんはどう思いますか。

 

森川:そうですね。今のお話とちょっと被るんですけど、弊社の業務内容だと地域のインフラの社会課題を地場の建設コンサルトさんが入札を行って、弊社のような点検会社が点検を行っていくっていう業務の流れなんですけど。一緒ですね。地域の課題を地域で解決するために仕事を受けさせてほしいっていうところですかね。

 

勝呂:森川さんの会社は割と大きな会社とも早い段階からお仕事されているように見えますけど、それでももっとっていう感じなんですかね。

 

森川:そうですね。拡大していくには人を増やして業務を取っていくのに限るかなというところなので。

 

小島:大きい会社だから大きい仕事があるとは限らなくて。今って逆なんじゃないですかね。大きい会社だからすごいシビアな面がたくさんあると思う。

 

勝呂:大きい会社さんだからこそ発注に対してちょっと慎重になるという。吉岡さんはいかがでしょう。

 

吉岡:そうですね。僕も小島さんと森川さんがおっしゃったように、前提として、うまくはいってる、成長しているという中で、最低限絶対仕事あるという前提でさらに上を目指すとすると仕事かなっていうのは同じことを思っていて。僕らデザインの領域のすごい大きい仕事って、しっかり提案して取りに行かないといけない案件が多くて。そういうのを一旦取っ払って、スタートアップに思い切って大きい額頼んでくれるみたいな会社が増えると僕らのチャレンジの幅だったりとか可能性はもっと切り開けるのかなと。今はそれを自分たちで地道に取りに行ったりとか、それこそFGNから紹介してもらったコネクションを辿って自分で頑張ってやってるっていうのが現状なんですけど、欲を言えばそういうのを思い切って頼んでくださる行政と民間と大きい企業がいらっしゃれば、僕らみたいな駆け出しの会社はすごい嬉しいんじゃないですかね。

 

勝呂:吉岡さんは先程の事例紹介でもありましたが、LINE Fukuokaさんといったかなり有名な企業と一緒にお仕事されていますよね。これはどのように?

 

吉岡:LINE Fukuokaの場合は、FGNのスポンサーをやられていて。それこそスタートアップと協業してデザインをよくしたいとデザイン会社探してて。おそらく僕らの会社以外にも声はかけたと思うんですけど、さっき言ったみたいにFGNに入っていてスタートアップでみたいな会社ってそんなに多くないので、その中で頑張って僕らも提案してという感じですね。

 

勝呂:福岡ではやっぱりFGNみたいな施設があることで、創業の支援以外にもお仕事を取るという意味でもFGNは機能しているということですか?

 

吉岡:そうですね。それこそ僕は起業する前も営業職ってやったことがなくて、そんなに営業得意な方だと思ってないんですけど、FGNにいたからこそ、僕らの会社をFGNの方が「こういう会社があるよ」と伝えてくれるし、小さい案件でも繋いでいただけるのがすごくありがたかったです。そういうので本当にお世話になったなっていう感覚はあります。ここのコワーキングスペースとかも地場の会社の中小企業さんとかとお取引があると思うので、そういう会社と繋がれたりするとスタートアップにとってはすごい魅力的な場所になるんじゃないかなと思いますね。

 

勝呂:榎本さんどうでしょう。

 

榎本:僕はちょっと違う意見で、みなさんが言われたことは本当に正しいことだけど、なんかスタートアップとして生き延びるみたいな、会社が生き延びるためにはみたいなことを話されているような気がするんです。本来そういうのはどうでもよくて。いや、生き残らないとなにもできないんですけど、最近海外の方とかと話していると、アメリカのスタートアップとかって哲学が先行しまくっていて。こういう世の中にしたいんだとか、例えばAmazonに頼るだけじゃ嫌だとか、LINEから仕事を得て生きるのは嫌だとか、そのくらいのモチベーションのスタートアップの人たちがすごいいることに気付いて、それが本当のスタートアップのような気がして。だからさっき福岡の魅力っていうのは東京じゃないところが強烈な魅力って言いましたけど、東京にいると結局大手のパラサイトみたいになって、でっかいものに加担する一個でしかなくて大きな変化を絶対生むことがない会社になる。その時点で意味がない会社になって、大きい会社で働くよりも自分が自由に社長をやりたいっていうだけの違いになると思うんです。根底から変えようとするためには東京じゃないことがすごく魅力で。

 それでどういうサポートをすべきかというと、極端に言うと哲学に投資するくらいの心のゆとりとか失敗してもいいよとかがあって、どんどん起業家を増やしていくと街ごと本当の魅力のある都市に近づくんじゃないかと思っているんです。なんだろう、母性みたいな。そういうのが重要な気がします。哲学を愛すっていうのはお金のやり取りがないから生々しくなさすぎて、ここ数年軽視されだしているんですよね。でも実はそっちの方が重要だっていうのを僕は再確認していて。その枝葉でお金とか仕事とかがあるっていう。

 

勝呂:なるほど。資本としてのお金とか仕事をっていうよりは、哲学に対する支援者、応援者が必要っていう。

 

榎本:そういうことですね。

 

勝呂:ありがとうございます。西日本シティ銀行はもちろんスタートアップではないわけですが、銀行の立場からスタートアップ起業の支援に求めているものはなんであるか、吉村部長はどう思いますか?

 

吉村:我々は銀行、金融機関なので、歴史的に地元の大手や中核の企業とかなりお付き合いさせていただいているので、スタートアップに関わらずお客様同士を繋ぐハブのような役割は金融機関に求められているのだろうと思っています。そして地場の大手、中核企業でも新しいビジネスを考えていらっしゃるので、かなりスタートアップの企業に対する関心は高い。一方でなかなか出会いの場がないというか、辿り着けないという課題も感じていると聞きますので、そういう意味では銀行は融資とか出資といった機能だけではなくて、ビジネスマッチングやビジネスコンテストを通じてみなさんの商談の機会を作るという役割を果たしていきたいと思っていますし、それが福岡で創業する魅力のひとつと言っていただけるようにこれからも取り組んでいきたいです。

 

勝呂:いま、地場企業とスタートアップ企業のマッチングというお話がありました。小島さんは最初創業したときに「FGNに助けられた」とおっしゃっていましたが、そういう意味では大企業を紹介されることとかもあったんですか?

 

小島:大企業を紹介されてはないですけど、どうお金を借りていいかわからないとかがあるじゃないですか。本当にスタートアップって、みなさんが思ってる以上になにも知らない人たちが起業しているので。そのときにサポートしてくれたのがありがたかったかな。

 

勝呂:スタートアップとかですと一般的な融資が受けにくいというか、なかなかそこって実績だとか起業して何年かやってるとかじゃないとつきにくいですけど、スタートアップさんのサポートをしていくっていうのは銀行からすると難しいところですか?

 

吉村:ちょうどここを今日お披露目させてもらっていますけど、福岡市が創業の特区になったのが10年くらい前ですかね。そのとき我々は創業のご相談を各営業店で受付けていましたが、なかなか専門的なアドバイスができていなかったので、その時に何か役に立たないといけないと。それから創業カウンセラーの部署を立ち上げましたが、ノウハウがないので、当時創業に強い日本政策金融公庫にご指導いただきながら、一から仕組みを作りました。

 

福岡から世界へスター企業を生み出す

 

勝呂:ありがとうございます。3つ目の質問です。「福岡のスタートアップ起業が更に活気づく、盛り上がるためにはなにが必要か」と。みなさんからのご提言という観点も含め、スタートアップを盛り上げるために必要なことを是非教えてください。

 

小島:一個ってなかなか難しいんですけど。今みなさんの話を聞いて思ったのが、やっぱり起業家を増やすことじゃないかなと思いました。起業家の数が少なければやっぱり盛り上がらないですよね。

 

勝呂:ありがとうございます。森川さんいかがでしょう。

 

森川:さっきも母性っておっしゃってましたけど、挑戦できる、失敗してもいいんだよっていう環境が整えば起業しやすいので、そういう環境が整えば挑戦しやすくなるんじゃないでしょうか。

 

勝呂:福岡に母性を、ですね。(笑) 吉岡さんどうでしょう。

 

吉岡:そうですね。僕はカリスマスタートアップを福岡から輩出しないといけないなというか、自分もそうなんですけど、なにか1社とんでもない成功をしてカリスマになればいいなと思っています。そういった一番星みたいなチームが福岡のスタートアップに火をつけると思うし起業家を増やすと思うので、そういう会社に自分たちもなって。それこそ榎本さんがおっしゃってた哲学みたいなものはそのタイミングで世の中に知らしめるというか。そういう空気を作っていけるような会社を僕もやっていきたいなと思っています。

 

勝呂:榎本さんはいかがですか?

 

榎本:僕も近いですね。スター企業が出るっていうのがひとつだと思いますし、さっきも言ったけど東京じゃないことがここの魅力なので、ここでスタートアップでちょっとうまくいくと海外へのルートがあるっていうのをどうにか西日本シティ銀行とかと組んで示していけたらいいなと思います。ここから日本に広げるんじゃなくて、ここでなにかやるとアジアに広がっていくだとか、なにかしらそういう事例を作る企業が1社でも生まれると盛り上がると思います。

 

勝呂:最後に吉村さん、いかがでしょうか。

 

吉村:やはりみなさんがおっしゃるように、東京のマーケットがかなり大きいから商売を成長させるには東京に行くだろうと思いますけど、個人的には福岡にいながら、東京の方を相手に商売をする企業が増えてくればよいなと。そして、国内のマーケットだけじゃなくて海外にもチャレンジしていく、「福岡から世界へ」みたいな企業がまずは1社でてきて、それに続くような流れができればいいなと思います。

勝呂:福岡に母性を。福岡から世界へ、ですね。ありがとうございました。

 

 

 

テーマ②「銀行に求められているスタートアップ支援」

銀行のネットワークを活用したビジネスマッチング

 

勝呂:今回は、銀行に求められているスタートアップ支援というテーマです。個人的には銀行とスタートアップは近そうで遠いと思っています。ここにいらっしゃるみなさま方はNCBさんのサポートを受けられている方々です。その中で銀行ができているスタートアップ支援はなんなのか、そして今後に関してお話をしていけたらと思っています。みなさま各社のご紹介からお願いします。まず鍋島さん。

 

鍋島:改めまして、イジゲングループの鍋島と申します。弊社はホールディングス制をとっていまして、大小問わず様々な業種の企業様のDXを推進をしています。グループ会社でイジゲンというクリエイティブの会社があったり、トーフラボというシステム開発の会社があったり、あとは人事や組織をサポートするPeople&Culture、バックオフィスを支援するBANSOUがあります。グループ一体となって企業のDXを推進している会社でございます。
本社は大分で、あとは福岡と宮崎の3拠点で活動しています。いまお話させていただいたんですが、DXと申しましても弊社は幅広くサポートさせていただいています。
システムの開発だけではなくて、クリエイティブ、人事とかですね。人事とDXは密接に絡んでいて、組織を変えていきましょうとなった場合は、人事制度を変えていきましょうですとか、そういったところまで全て対応しているのが特徴かなと思います。
また、企業様と一緒になってジョイントベンチャーという形でサービスを運営開発させていただいたりもしています。
DXのパートナーとして、西日本シティ銀行様をはじめとした金融機関、税理士法人と業務提携をしてクライアント様のDXを共同で推進しております。

弊社がなぜこういったことができるのかというひとつの特徴ではあるんですけど、元々イジゲンという会社が、自社サービスを世の中に出してきた会社なんです。
そういった自社でやってきた知見を様々な企業にご提供させていただいているというイメージです。
本日一緒に登壇しているPECOFREEも、アドバイザリーのビジネスの設計のところから、ファイナンス、システムの開発、クリエイティブ、採用、カスタマーザポートまで一気通貫でサポートさせていただいています。
他には行政とも組ませていただいております。
地方自治体からDX支援を受託し、その地域の企業をご支援させていただくということをさせていただいています。

 

勝呂:ありがとうございます。続きましてPECOFREEの川浪さん。

 

川浪:今日はよろしくお願いいたします。去年の2月に起業して、4月にローンチしたできたてほやほやのスタートアップの会社になります。端的に言いますと、弊社は学校に配達するモバイルオーダーサービスという形で、スマホのアプリケーションでお弁当が届くというサービスを開発しております。私自身、食堂の会社の取締役として運営をしておりました。でも新型コロナウイルスが増えた中で、事業が立ち行かない。そのときに、IT会社とジョイントベンチャーとして創業し、新規サービスの開発を行いました。これが今、全国で約110校ほどの高校または専門学校、大学で導入をしていただいています。学生の昼食をより豊かに、また保護者の負担を軽減したり食堂運営の健全化、こういったものを進めながらさらに全国展開、各フェーズに対応強化した法人向け、または高齢者施設など、いろんなところの食事のフェーズに対応したサービスを私たちはいま広げております。

 

勝呂:続きまして、橋本さんお願いします。

 

橋本:キャンプ女子のみなさん、キャンプ男子のみなさん、こんにちは! 私、連休中も全部仕事してたんですけど、ほとんどがキャンプ場での仕事だったので、テンションが高いまま来ておりますがよろしくお願いします(笑)。キャンプ女子株式会社は2019年の6月に法人化しております。この会社は私が立ち上げたんですけども、私自身は営業マン、サラリーマンとして7年間一般の会社で務めていた身です。元々スタートアップでもないし、起業もしたことない、もちろん経営者でもない私が立ち上げた会社なんですけども、本当に西日本シティ銀行のおかげでこの会社であったりサービスは今、全国にお客さんがいるくらいまでちょっとずつ成長しています。

 サラリーマン時代、本当に仕事が大変で、週末の趣味がキャンプでした、この週末の趣味に救われて今でも楽しく人生を歩んでいるんですけども、キャンプがある人生は楽しいというのをみなさんに届けたいっていうのを企業理念にして活動しています。いろいろやっていて、サステナブル事業も2年くらい前から始めています。キャンプをする人間として自然を守っていくことは当たり前のことです。自然に優しい、地球に優しい、人に優しい商品はもちろんです。こういった商品を企業と開発する事業であったり、キャンプ道具のレンタル事業もはじめて3年目になります。このGWもかなりの多くの方に福岡で利用していただきました。あとはメディアですね。Instagramキャン女は7万人のフォロワーさんを抱えております。そのほか、自治体、商業施設のみなさんなどのアウトドアを使って盛り上げるイベントのお手伝い、そしてキャンプ場のコンサルも行っております。そしてプロモーション事業など、キャンプ × 〇〇というのをいろいろと展開している会社です。

 これは昨年なんですけど、マークイズ福岡ももちと一緒にやった100日間のプロジェクトです。マークイズ福岡ももちの中って実はアウトドアショップがたくさんあります。その中のアウトドアショップをInstagramのキャン女とコラボして、館内ディスプレイをおこないました。また、今ってコロナの時期でもあるので、来店の促進だけでは難しかったんです。そこで7万人のフォロワーさんとマークイズのフォロワーさんをかけあわせて、来店できないお客様に対してのSNSのプロモーションを100日間かけて行いました。次に、これは福岡市役所前でのイベントなんですけど、キャンプ道具のレンタルも行っていますので、大型イベントでの道具の貸出なども行っています。今ってやっぱり会社の飲み会とかしにくいじゃないですか。そういうときは是非バーベキューでもデイキャンプでも、なにか道具がいるなと思ったら「キャンジョ」を思い出していただけると嬉しいです。

 いま結構ホットな話題だと思うんですけど、油山市民の森がリニューアルされる予定です。そして実は、油山市民の森のリニューアルを見据えた実証実験として、2019年の11月から私たちのキャンプ女子株式会社は油山グランピングというのを運営しておりました。このときのノウハウとかもあるので、今はキャンプ場の立ち上げのコンサルティングなど、今年は本当に多くお仕事をいただいています。これからもアウトドアブームはまだまだ続いていくと思うので、ここに関してはもっと事業拡大したいなと思っています。そして昨年からまたひとつ新しいことを始めました。キャンプ女子のInstagramを初めてもう5年になるんですが、全国のスポーツオーソリティさんとコラボレーションして、キャンプ女子の文化をアパレルから盛り上げるというキャンペーンです。5月27日からは、スポーツオーソリティさんにてキャン女ブースが立ち上がって、今まではオーソリティさん側も女性のアパレル部門は弱い部分があったので、一緒になって盛り上げていくというコラボも行っています。そして去年、私は歌手デビューをしまして。今まではSNSやイベントに登壇することでキャンプの素晴らしさを伝えてきたんですけど、やっぱり歌って伝わるものがあるんですよね。本当にキャンプのいい景色だったり、キャンプって気持ちいいよね、楽しいよねっていう。今年もまた新曲を2曲出す予定です。ボイトレに毎月通ってます。やっぱりクオリティを大事にしたいので(笑)。

 そして、先週の金曜日にプレスリリースだしたんですけど、Spotifyと独占契約を結びまして、キャンプの音声番組をスタートしました。Spotifyってリスナーさんの多くが20代の方なんですよね。私たちが運営しているInstagramは、結構年齢層が高いんですよ。なので若い、これからの時代を担っていく人たちにもキャンプを届けたいということでSpotifyさんと一緒に音声メディアもスタートしています。そして、自分たちで実際にキャンプ場も作っています。

 

勝呂:ありがとうございます。続いて西日本シティ銀行の吉松さん。

 

吉松:西日本シティ銀行 創業カウンセラーの吉松と申します。私からは創業支援の取り組みとサービスを少しお話させていただきます。まず拠点についてですけども、NCB創業応援サロンをこちらの大名の7階、あと小倉の方に創業の専門スタッフ、創業カウンセラーを配置しております。福岡に13名、北九州に9名在籍している状況です。資金調達について、これはNCB創業の法個人サロン向けの事業性融資の商品です。金額の上限が2000万、金利が保証料込みで1.65%。借入期間は最長10年まで設定できる商品です。その下のNCBビジネスローンにつきましては、個人事業主さま向けの事業性融資の商品となっております。借入の上限が500万、金利は4.8%から13.8%の幅があります。借入期間につきましては、最長10年まで設定できます。CAMPFIREとビジネスマッチングしておりまして、NCBクラウドファンディングを提供させていただいております。

 そして、NCBベンチャーキャピタルさまの方には、エクイティのサポートをしていただいている状況です。あと、NCB創業支援リース。こちらについては九州リースサービスと提携しておりまして、銀行が媒介してリースの申し込みを受け付けるスキームとなっております。あとお客様向けサービスですね、NCB創業応援パック。これは法個人様で創業後5年以内の方。口座お持ちの方であれば、通常でしたらインターネットバンキング6か月間無料なんですけど、1年無料。ビジネスカードについても初年度無料等々のサービスを行っております。あとは法人版プラットフォーム、NCBビジネスステーションがございます。24時間365日残高の照会ができまして、手続きは無料です。こちらについては今後どんどんバージョンアップしていく予定になっております。あとはFHビッグアドバンス、こちらの商品は、簡単に申し上げたらインターネット上のプラットフォームでビジネスマッチングができるサービスです。これに関しては業務の統一化、人材確保等があります。ちなみに、3月30日時点で83金融機関が提携しておりまして、会員企業数が7万2050社。月間の商談依頼件数につきましては5138件の実績となっております。ちなみに弊行の登録会員数は3300人弱という状況になっております。

 

勝呂:ありがとうございます。それではみなさんにいくつか質問をさせていただきたいと思います。まず一つ目は「西日本シティ銀行との連携で役立ったサポート」について。直近のもの、過去のもの含めてお話をお伺いさせてください。まずは鍋島さん。

 

鍋島:僕らはご説明させていただいた通り、企業様のDXという分野のなかでお仕事をさせていただいています。やはりスタートアップの成長の必要な要素の中で、売上ですとかお金、人の問題が挙げられると思うんですけど、僕らは売上面で西日本シティ銀行からサポートいただきました。
具体的に申し上げると、ビジネスマッチングです。
企業様を頻度高く、今も毎週くらいのペースで福岡だけじゃなくて、僕らの拠点もある宮崎とか大分も含め幅広くご紹介ご紹介いただいています。
ご紹介から売上に繋がっているので西日本シティ銀行との連携の中ですごくありがたいなと思っています。

 

吉松:弊行は広域地銀なんで、九州各県1店舗以上ございまして。山口、広島、大阪にもありまして、そういったサポートというかビジネスマッチングの提供は幅広く可能かと思います。

 

勝呂:嬉しいですね、それは。

 

鍋島:すごくありがたいですね。やっぱり若い会社って当然信用もないので、西日本シティ銀行がご紹介いただけることによって信用のところはひとつ超えられるというか。そこはありがたいなと思いますよね。

 

勝呂:ありがとうございます。川浪さんはいかがでしょう。

 

川浪:去年の3月、西日本フィナンシャルホールディングスのビジネスコンテストで最優秀賞をいただいて、そこから日経さんに載せていただいて。この約1年でだいたい50メディアほどテレビ、雑誌、新聞に出させていただいています。スタートアップはサービスならではの周知力というところが大事なので、そこからのお引き合い、お問合せというのはすごく大きかったかなと思っています。他に、資金調達という形でエクイティの部分に関してもNCBベンチャーキャピタルから調達の方もさせていただいていますし、先程あったようなビジネスマッチング契約といった形で、銀行さまならではの学校法人の窓口をご紹介いただいて。やはり学校と連携されているので、確度の高い紹介をいただいて成約に繋がっているっていうのが一番大きな私たちのメリットでした。

 

勝呂:メディアとか学校含めて、西日本シティ銀行が繋いでくれるということですか?

 

川浪:そうですね。

 

勝呂:すごいですね。橋本さんはいかがでしょう。

 

橋本:アプリですかね、私は。みなさん、西日本シティ銀行のアプリを持っていますか? これって九州でも銀行口座をお持ちの方だったらほとんどダウンロードされていると思うですけど、そこにですね、油山グランピングについて「福岡で初めてグランピング施設をオープンした会社」ということで広告を載せてもらったんです。その遷移先を公式LINEにしていたんですけど、なんとそのあとにLINEのお友達登録が1000人から7000人にまで増えたんですよ。油山市民の森って福岡市内にある施設で、7000人もLINEでお友達がいれば、例えば予約開始しましたとかキャンセルでましたとか挙げるだけでほとんど予約が埋まっちゃうんですよ。初めての会社を立ち上げて初めてアウトドア施設を運営するっていうときに、プロモーションはとっても迷ったんですけど、地元に愛される西日本シティ銀行だからこそこの友達登録数って獲得できたんじゃないかなって思って。すごく感謝の気持ちでいっぱいです。

 

勝呂:お手本のような話ですね。吉松さんは創業カウンセラーとしてサポートされていると思うんですけど、普段はどういうことを行なっているんですか?

 

吉松:基本は、創業者の方に対しては事業計画書の作成のご支援、あと創業時の資金が必要な方は資金調達のお手伝いですね。創業後につきましては、今お褒めの言葉をいただきましたが、販路開拓や人材確保等のサポートを行っております。資金調達をいくらしていただいても今の金利状況下では資金収益がそんなに稼げない状況なので、やはり銀行の方も多くのビジネスマッチング先を契約させていただいて、お客様のビジネスチャンスにつなげていっていただきたいなと考えています。

 

勝呂:そういう意味では一般的な方が思う「銀行の融資」という観点だけではなく、まさに創業カウンセラーの吉松さんは経営アドバイスにプラスして、販路拡大のビジネスマッチングもかなり積極的にやっていると。

 

吉松:時代的にも他行もそういう流れに動いているとは思います。

 

 

やっぱり資金面での事業サポート

 

 

勝呂:ありがとうございます。そんな中で2つ目の質問として、「スタートアップ企業が真に求めている銀行のサポートは何なのか」ということをお伺いしたいと思います。スタートアップに志があってこのサービスを広めたい、この商品を広めたいといったときに、銀行が果たして本当にサポートしてくれるのかという。鍋島さんはいかがでしょうか。

 

鍋島:これ、「真に」ですよね。めちゃくちゃ難しいですね……。やっぱり銀行ですから、お金の話は切り離せないと思うんですよ。スタートアップってかなりハードシングスだと思うんです。売上を作るにも時間がかかるし、しかも急成長させていかなければならない。
そういう風になってくると、やっぱりキャッシュですよね。
借入なのかエクイティなのかというのはあるんですけど、やっぱりそこは銀行ですからお金が「真」な支援ではないでしょうか。
例えば変なこと言いますけど、事業計画とかのお話もありましたけど、そういうのって他にプロフェッショナルな方がいらっしゃると思うんですよ。
融資のための事業計画とかだったら分かるんですけど、本来本業のビジネスに役立てるとなってくると、別のプロフェッショナルな方も多いでしょうから。
なので真にっていうと、僕はお金が一番の支援になるのではと思いますね。

 

勝呂:川浪さんはどうですか。

 

川浪:そうですね。スタートアップはスケールしていくしか方法がないので、そういったスケールをするためには総合商社さんとかとマッチングして、さらに大きくビジネスを描いていけるような、そういった方たちを紹介していただく。現状、大体月に2度〜3度くらいは銀行の担当者がうちのオフィスに来ていただいて、私たちに繋いでいっていただきながら確度の高いようなパートナーを作っていただいています。

 

勝呂:橋本さんはどうでしょう?

 

橋本:やっぱり私も色んなサポートを望みたいです。LINEの広告だったりとか、沢山の企業に繋いでいただいたりと、本当に色々していただいているんですけど、やっぱり次の事業をやるときにはお金がどうしても必要になってきまして、そのときの資金のサポートもそうですし、その資金のサポートと一緒に達成できるような計画を二人三脚で立てていただくなど、今までやっていただいていることをこれからもずっと一緒に歩んでいって、キャンプカルチャーを広げていきたいです。

 

 

スタートアップの集まる場所を今後も作っていただけたら

 

 

勝呂:ありがとうございます。では3つ目の質問に入ります。「銀行はどうすればスタートアップ企業のよきパートナーになれるのか」ですね。文脈は似ているんですけど、今までのエピソードの中でも、いいパートナーであることは大前提だと思うんです。でも一方で資金に関しては「銀行ってちょっと……」という声も聞こえたりもします。そういう中で、銀行はどうすればスタートアップ企業のよきパートナーになれるのか。ここに関して、みなさんの方からご提言をお願いします。

 

鍋島:「ちゃんとよき相談相手になりましょう」ということでしょうか。
経営者は孤独だし、ビジネスは楽しいことも多いですけどきついことも多いので、そこに対して距離の近い相談相手になるのは必要なんじゃないかなと思っています。あともうひとつ、さっきのお金の話でくどいかもしれないですけど、スタートアップの特にシード期みたいなころって当然売上もついてなくて、無料でユーザーを獲得していくみたいな時期だったりもするわけですよね。
その中でもお金は当然必要なわけです。出資を集めるところも頑張ると思うんですけど、合わせて借入のところをもうちょっと見てもらえるとありがたいと思います。その中で、最近は「連帯保証を外しましょう」とか、そういう取り組みも始まっているじゃないですか。
起業家がチャレンジしやすい環境を作れると、よりスタートアップも生まれてくるでしょうし、どんどん成長できるんじゃないかなと思います。

 

勝呂:吉松さんはいかがですか。

 

吉松:そうですね。連帯保証人を外すというのは、基本的には連帯保証人に頼らないところでいきましょうというところで。全国銀行業界もアナウンスしているんですけど、担保型、金融機関支援型、あと財務型、その条件をクリアできれば保証人はいいですよということなのですが、なかなか型にハマる企業さんはいなくて、とくにスタートアップとなると……。

 

鍋島:もう財務のところが無理ですもんね。

 

吉松:はい。そこはいま、私の口からどうこうできるっていうのは申し上げられないですけど。

 

勝呂:課題の共有ということには意義があると思っていますので(笑)。川浪さんはどうですか。

 

川浪:僕達は先程言ったように、立ち上げ当初もすごい苦しいんですよね。1年目〜2年目はスケールするために必死で。それこそ経営者は1から100まで自分でやらなきゃいけないという苦労がある中で、やはり二人三脚で担当さんという形でついてくれて、その中でエクイティの話もそうですし顧客に対してもそうですし、いろんなかたちでサポートのお話をいただく。あと、こうやってスタートアップの集まる場所というかお話するような場所を今も作っていただいているんですけど、今後も作っていっていただけたらなと思っています。

 

勝呂:橋本さんいかがでしょうか。

 

橋本:これに関してはですね。私はちょっと答えられないです。というのは逆かなって思って。スタートアップはどうしたら銀行さんとよきパートナーになれるのかということしか考えられないです。私たちがもうちょっと頑張ることが大事なんじゃないかなと。おふたりの会社のサービスが西日本シティ銀行からいろいろサポートいただいたという話をしたと思うんですけど、多分めっちゃ頑張ってるからだと思うんですよ。イジゲンさんのサービスもPECOFREEさんのサービスも、めっちゃサービスがわかりやすいじゃないですか。この人を助けるとか。それだけ社会にインパクト与えて、これだったらやろうかなって西日本シティ銀行も思える。なのでこれは私は言えないです、自分たちがもっと頑張って、逆に「キャンジョのこれだったらやってあげたいな」と思ってもらえるように。次もキャンプ場を買いたいなと思っていますので、しっかり次は西日本シティ銀行の中でキャンパーを増やして融資もとれるように頑張ろうと思っています。

 

勝呂:これ融資おりますよね(笑)。

 

鍋島:正直銀行の方も、当然紹介リスクはありますよね。そこは僕らも当然クオリティがないといけないなと思いながら経営しています。

 

吉松:この企業様をご紹介していいのかっていうのはいち担当じゃ決められないので、色々出た取引内容、決算内容、そういったところをリスク回避のところで御審査させていただいてからご紹介させていただくようなプロセスになっています。

 

勝呂:ありがとうございます。よき相談相手というのと資金面が大事だと。そして橋本さんからの公の場で融資を求める宣言がありました(笑)。

 

橋本:違いますよ(笑)。スタートアップも頑張れ、ってことです。アプリだって載せてもらったのも全部の会社じゃないんですよね。ここに紹介できる会社だからなんですよ。だからそこに載りたいんだったら企業側は頑張らないとだめだと思って仕事をしています。

 

勝呂:実際のスタートアップの各社さまから嬉しかったことと今後の提言をいただきました。この会場である「The Company DAIMYO」がいよいよオープンするということで、ここからさらに進化させていくと思うんですが、吉松さんから今後に向けての意気込みを一言お願いします。

 

吉松:私どもは、スタートアップ企業様含めて、ソリューション、リレーションのベストミックスが大事だと考えております。スタートアップ企業さまに限らず、創業前、創業時と創業後の各ステージがあって、そのときのステージでいろいろニーズがありますし変わっていくと思うんですよね。それをベストミックスでご提案し、サポートをタイムリーにスピーディーにご対応させていただければ、NCBとしてはスタートアップ企業さまを含め、よきパートナー関係を作れると思っております。是非、ドロップインやフリーのいずれでも、ご利用、ご活用の方をよろしくお願いいたします。

 

90分にわたるトークセッションはここで時間を迎え拍手で締めくくられました。

 

 

 

 

以上開業レセプションの様子をお届けしました✨

 

 

 

The Company DAIMYO(大名)は西日本シティ銀行とのコラボレーション店舗ということで、

福岡のシェアオフィスの中でも 創業支援のサポートが充実しています!

 

 

 

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ご相談・内覧予約も随時承っておりますので是非お気軽にご連絡ください💁🏻

 

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福岡天神・大名のシェアオフィス

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住所:福岡県福岡市中央区天神2-5-28 天神西通りセンタービル5階・6階

営業時間:9:00-19:30

定休日:土日祝日

内覧予約:https://thecompany.jp/reservation-jp/

電話番号:092-600-0910

ドロップイン: 1時間550円  / 1日(3時間以上)1650円

お支払いはキャッシュレス決済のみとなりますのでご注意ください。

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